スズメバチ対策として、ペットボトルを利用した自作トラップは手軽で効果的な方法の一つとして知られています。ここでは、その基本的な作り方と、より捕獲効果を高めるとされる「最強」の誘引液レシピについて解説します。まず、トラップ本体の作成です。用意するのは、空のペットボトル(1.5L~2L程度の大きさが一般的)、カッターナイフ、キリやドリル、針金または紐です。ペットボトルの上部、肩口あたりをカッターで切り離します。次に、切り離した上部を逆さまにして、漏斗(ろうと)のように下部のボトル本体に差し込みます。この時、飲み口がボトル内部に入る形になります。これがスズメバチの入り口となり、一度入ると出にくい構造を作るポイントです。差し込んだ部分がずれないように、テープなどで固定すると良いでしょう。ボトル側面の上部に、キリやドリルで空気穴(誘引液の匂いを拡散させるため)と、吊り下げるための針金や紐を通す穴を数カ所開けます。これでトラップ本体は完成です。次に、最も重要な誘引液の作成です。「最強」レシピとしてよく紹介される配合の一つは、「酒:酢:砂糖=2:1:1」の割合で混ぜ合わせるものです。酒(日本酒や焼酎など)のアルコールと糖分、酢の酸っぱい匂い、そして砂糖の甘さが、発酵臭と甘い香りを生み出し、スズメバチを強く誘引すると言われています。これに、オレンジジュースやグレープジュースなどの果汁100%ジュースを少量加えると、さらに効果が高まるとも言われます。ポイントは、誘引液をしっかり発酵させることです。作った誘引液をボトルに入れ、蓋をせずに(空気穴を開けていればOK)数日間置くことで、発酵が進み、より強い誘引効果が期待できます。誘引液の量は、ボトルの底から3~5センチ程度が目安です。自作トラップのメリットは、安価で簡単に作れることです。デメリットとしては、市販品に比べて耐久性が低いこと、誘引液の配合や設置場所によって効果に差が出やすいこと、そして回収・処理時に注意が必要な点が挙げられます。安全性に十分配慮し、効果を見ながら誘引液の配合などを調整していくことが、自作トラップ成功の鍵となります。