アシナガバチとスズメバチは、どちらも住宅の近くに巣を作ることがあるため、見かけたときに区別がつかないことがあります。しかし、両者の巣には明確な違いがあり、それを知ることで、適切な対応をとることができます。ここでは、アシナガバチとスズメバチの巣の特徴と、その見分け方について解説します。まず、アシナガバチの巣は「シャワーヘッド型」と呼ばれる形をしており、六角形の小さな部屋が並んでいるのが特徴です。巣の構造は比較的シンプルで、外側に覆いがなく、部屋の中にいるハチの幼虫が見えることもあります。また、巣の作られる場所としては、軒下やベランダの天井、庭の木の枝、フェンスの裏など、比較的開放的な場所が多く、目につきやすいのが特徴です。アシナガバチは基本的におとなしい性格ですが、巣に近づくと警戒して攻撃してくることがあるため、注意が必要です。一方で、スズメバチの巣は「ボール型」や「壺型」をしており、外側が層になっていて、中の構造が見えないのが特徴です。巣のサイズもアシナガバチより大きく、直径20cmを超えることも珍しくありません。また、スズメバチは屋根裏や床下、壁の隙間など、人目につきにくい場所にも巣を作ることがあり、知らないうちに巣が大きくなってしまうケースもあります。スズメバチは攻撃性が非常に高く、巣に近づいただけで襲ってくることがあるため、個人での駆除は大変危険です。巣の作られる高さにも違いがあります。アシナガバチの巣は比較的低い位置に作られることが多く、人が気づきやすい場所にあります。一方で、スズメバチの巣は高い木の上や屋根の隙間など、人が気づきにくい場所に作られることが多いため、発見が遅れがちです。巣の見分け方を知ることで、適切な対処が可能になります。アシナガバチの巣は比較的安全に駆除できることが多いですが、スズメバチの巣を発見した場合は、絶対に手を出さず、専門の駆除業者に依頼するのが安全です。また、巣を発見した際は、無理に駆除しようとせず、ハチの種類をよく観察し、冷静に判断することが大切です。アシナガバチとスズメバチの巣は見た目や作られる場所に明確な違いがあります。どちらのハチも人間に危害を加える可能性があるため、巣を見つけた場合は慎重に対応し、安全第一で行動することが重要です。