アシナガバチの巣を駆除した後、その場所を放置してしまうと、翌年また同じ場所に巣を作られることがあります。ハチは一度使った巣を再利用することはありませんが、「ここは安全な場所」と記憶し、翌年また巣作りを始めることがあるのです。せっかく駆除をしたのなら、再発防止の対策も万全にしておきたいものです。まず、駆除後に最も大切なのは、巣のあった場所を徹底的に掃除すること です。ハチは巣を作った場所のフェロモンを頼りに戻ってくるため、その痕跡をしっかり取り除くことが重要になります。巣を取り除いた後は、ほうきやブラシでしっかり掃除し、水で洗い流した後、ハチが嫌うスプレーを散布すると効果的です。市販の防虫スプレーを使うのも良いですが、より自然な方法を求めるなら、ミントやレモングラスなどのハーブを活用するのもおすすめです。次に、巣ができた場所を物理的にふさぐこと も有効な対策になります。アシナガバチが巣を作りやすい軒下やベランダの隅、雨どいの裏などに、ネットや防虫テープを貼ることで、巣作りのスペースをなくすことができます。特に、過去に巣を作られた場所は再発しやすいので、念入りに対策を行うとよいでしょう。また、ハチが寄り付きにくい環境を作ることも重要 です。アシナガバチはエサとなる昆虫が多い場所を好むため、庭やベランダに害虫が増えないようにすることが、巣作りの抑制につながります。たとえば、こまめに剪定を行い、アブラムシやイモムシを減らすことで、ハチのエサ場を減らすことができます。さらに、ベランダや軒下に木の枝や葉っぱなどのゴミが溜まらないようにするのも効果的です。意外かもしれませんが、ハチの嫌う色や匂いを活用する のも再発防止に役立ちます。アシナガバチは黒や暗い色を好む傾向があるため、巣ができやすい場所に明るい色の布やテープを貼ると、巣作りをためらうことがあります。また、ミントやユーカリのアロマオイルを使って拭き掃除をすると、ハチが寄り付きにくくなります。そして、最も重要なのは、春先から定期的に巣作りの兆候をチェックすること です。アシナガバチの巣は4月から5月にかけて作られ始めるため、この時期に重点的に監視し、もし巣が小さいうちに発見したら、早めに撤去するのが理想的です。
アシナガバチの巣を駆除した後の注意点と再発防止策