ねずみのふんは、様々な病気の原因となる可能性がありますが、ねずみによる健康被害は、ふんだけではありません。ねずみは、その体や尿、唾液などにも、病原体を持っている可能性があります。ここでは、ねずみのふん以外にも注意すべき、ねずみによる健康被害について詳しく解説します。まず、ねずみによる咬傷です。ねずみに噛まれると、傷口から細菌が侵入し、感染症を引き起こす可能性があります。代表的な感染症としては、鼠咬症(そこうしょう)や破傷風などがあります。鼠咬症は、ねずみに噛まれた後、数日以内に発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛などの症状が現れます。破傷風は、傷口から破傷風菌が侵入し、筋肉の硬直や痙攣を引き起こす病気です。重症化すると、呼吸困難になり、死亡することもあります。次に、ねずみの尿による汚染です。ねずみの尿には、レプトスピラ菌やハンタウイルスなどの病原体が含まれている可能性があります。これらの病原体が、傷口や粘膜から体内に侵入したり、乾燥した尿が空気中に舞い上がり、吸い込んだりすることで、感染症を引き起こす可能性があります。そして、ねずみが媒介するダニやノミによる被害です。ねずみには、イエダニやツツガムシなどのダニやノミが寄生していることがあります。これらのダニやノミは、人間を刺したり、吸血したりすることで、痒みや炎症を引き起こすだけでなく、感染症を媒介することもあります。さらに、アレルギーの原因となる可能性です。ねずみのふんや尿、毛、唾液などは、アレルギーの原因となることがあります。これらの物質に接触したり、吸い込んだりすることで、喘息やアレルギー性鼻炎、皮膚炎などの症状が現れることがあります。最後に、精神的なストレスです。ねずみの存在は、不快感や恐怖感を与えるだけでなく、睡眠不足や食欲不振などの原因となることもあります。特に、小さなお子さんや高齢者、ペットがいる家庭では、精神的なストレスが大きくなる可能性があります。ねずみによる健康被害は、多岐にわたります。これらの健康被害を防ぐためには、ねずみの駆除だけでなく、日頃からの予防対策が重要です。